「アンティーク」と「ヴィンテージ」の意味ってどう違うの?

古いものを指し示す言葉は、たくさんあります。

日本では、「骨董」・「古道具」などのほかに、
海外の趣を持つものを中心に、「アンティーク」や「ヴィンテージ」といった言葉がよく使われています。

でも…アンティークヴィンテージって、実際、どう違うのでしょうか?

響きはおしゃれなんだけど、なんとなくイメージしにくい「アンティーク」と「ヴィンテージ」の違い…。

    購入する時には、一体どういった風に考えればいいのでしょうか。

     

    アンティークって?

     

    アンティークとは、ざっくりいうと、「製造されて100年以上経過したもの」と言われています。


    これには根拠があり、アメリカの関税法で、100年以上がアンティークという記載があることに由来しています。

    ただ、もともと、アンティークはフランス語。
    フランスではアンティークはどうとらえられているかというと、古いだけではなく、美術的・芸術的に価値の高いものをさします。

    フランスでは、アンティークショップというと、高級骨董家具店というイメージでしょうか。
    フランスのアンティークフェアの中には、出店料だけで一千万円を超えるものも…。


    (フランスといえば女性の憧れ、マリー・アントワネット(左はルイ15世の公妾だったボンパドゥール夫人)。18世紀、ロココ時代の家具や衣装はもちろん「アンティーク」。当時の様式を真似でデザインしたものは、「ロココ調」「ロココスタイル」などといわれます。)


    19世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパでは、アール・デコ、アール・ヌーヴォーと呼ばれる芸術様式が流行した時代がありました。
    これ以前・以後で、アンティークという言葉を使い分ける場合も多いですね。

    アール・デコ期は1930年ごろまで継続していますので、100年経過しているわけではありません。

    また、戦前・戦後をきっかけに語られる場合も多いです。戦争では多くのものが失われてしまいますので、とくに紙ものに関しては、戦前のものは希少性が高くなるようです。

    それでは、古いけれど、そのような特別な価値を持つわけではないものを、どう呼ぶかというと、フランスではそれらを「ブロカント」=「愛すべきガラクタ」と呼びます。

    フランスでは、ものを大切に使うことが定着していますので、修理を重ねたりなどしながら使われてきた家具などが、蚤の市に並んでいることがよくあります。

    最近、日本でも、この「ブロカント」という言葉は聞くようになってきました。

    日本では、「アンティーク」という言葉のイメージは、アンティークとブロカント、両方のイメージが混ざって使われているかもしれません。

    つまり、100年経過したからといって、大量生産の工業品がアンティークになるかというと、本来は、そういうわけではないのですね。

    古いものだからといって、軒並みとても価値がでる…というわけではないわけです。

    ↓「Tapoli」で販売中のアンティークブローチ。100年以上前、ヴィクトリア朝時代に制作されたヨーロッパアンティーク。手描きで絵柄が入れられています(売り切れている場合があります)。

     

     

    ヴィンテージ

     

    アンティークと並んで使われている「ヴィンテージ」ですが、もともとはワイン用語。
    こちらも語源はフランス語で、さらに遡ればラテン語。

    「ぶどうを収穫する」という意味からきています。

    もともと、「当たり年のワイン」を「ヴィンテージ・ワイン」と呼んでいたことに始まり、転じて、名品や、希少品、その当時話題になったアイテムや、年代ものの楽器やカメラなどを「ヴィンテージ」と呼ぶようになりました。

     

    「ヴィンテージ」は、約20-25年以上経過したものと言われています。でも、ヴィンテージもまた、高級品とは限りませんが、もとは「価値ある古いもの」を指します。

    たとえば、時間が経った古着が、すべてヴィンテージとして価値を持つというのだと…タンスに眠っているどんな古着も、みんな価値がでてしまいますよね。

    でも、実際には、残念ながら…多くが、ただの古着です。

    もちろん、将来的に価値が見直され、値打ちが高くなっていく…ということはあり得ます。
    素晴らしいセラーが、新たな切り口で、それまで注目されていなかったアイテムをセレクトし、多く必要としている人に届けられる…ということは、世界的によくあることです。

    ですが、すべてが平等に、ヴィンテージとして価値を持つわけではありません。
    例えば、中国で大量生産されたノーブランドの安物衣服を、時間が経過したからといって、ヴィンテージと呼んで取引するのは…ちょっとアンバランスかな、と個人的には思います。

    ただ、実際には、単に時間が経過したものを、ヴィンテージとして売買する人はたくさんいますし、それ自体が間違えている…というわけではありません。

    ですが、「ヴィンテージだから、値打ちのある古いものに違いない」という意味だと思っていると…場合によっては売り手と買い手の間に、価値の認識にギャップが生まれてしまう…ということもあるかもしれません。

    また、例えば80年代の古着より、もっと古い70年代の古着のほうが比較的安い…というようなことも、よく起きることです。

    ものの価値は、人気や市場の希少性によって左右されます。
    今はまだそれほど高値では取引されていないものが、今後のファッションの動向によって高額になっていくということは、よくあることです。

    高値で取引されているものは、現在人気で、そのお値段でも欲しいという人がいる…ということなのですね。

    逆にいうと、自分が良いと思う素敵なものなら、あまり高値がついていなければラッキー。
    中にはセラーの見逃したレアアイテムや、珍品もあるかもしれません。

    いいお買い物をするためには、信頼できるセラー(ショップ)と、いろいろとお話をしながら、納得して商品を購入するのが良いでしょう。

     

    古いもの=丈夫で高品質?

     

    「昔のもののほうが作りがよかった」とよく言われています。
    実際、そういうことも多いです。

    でも、アンティークやヴィンテージアイテムは、決して、「高品質で丈夫」と決まっているわけではないことも、注意が必要。

     

    古いものは、現代と製造基準が異なります。
    現代のものに比較すると、作りが繊細で脆いものや、使いにくいものも多々あります。

    チープな雰囲気だけど、
    その作られた時代にしかなかった、レトロで味のある趣が評価されている…というアイテムもたくさんあります。

    それに、見た目はきれいな状態でも、数十年から百年単位で古くなっている、ということも忘れてはいけません。

    それらを踏まえずに、「ヴィンテージはきっと作りがよく、丈夫だろう」と思い込んでしまうと、購入後、満足感を得られない場合があります。

    こうした思い込みは、現代においても、ブランド品売買などで起きがち。
    ハイブランド品は高額ですが、決して傷つきにくいわけではありませんよね(むしろ、デザイン性を優先し、使いやすさを考慮してないというブランドも多いです)。

    アンティーク・ヴィンテージセラー(ショップ)は、そのアイテムの製造者ではないので、多くの場合、修理などのケアを受けることができません。

    そのアイテムがどのようなものか、きちんと見極めて購入、使用することが大切です。

     

    おわりに

     

    いかがでしたか?
    今日はアンティークとヴィンテージについて、簡単にお話させていただきました。

    もちろん、ミライヴィンテージがこのように考えているということですので、一概に言えることではありませんが、購入する時の、ちょっとした参考にしていただけましたら光栄です。

    せっかく長い間残ってきたものだからこそ、購入後も、一緒に長い時間を過ごしていけるといいですよね。

    素敵なヴィンテージライフを!

     

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