世界一美しい蝶「モルフォ蝶」。神秘の青の秘密と、アクセサリー加工の歴史。

生きた宝石と称される、世界で一番美しい蝶、モルフォ蝶。その名前は知らずとも、青く輝く蝶だと聞くと、ピンと来る人も多いかもしれません。

北アメリカから南米にかけて生息し、古くから人間にとても愛されてきました。 最近では、モルフォ蝶を見に行くツアー旅行なども人気。 その幻想的な羽ばたく姿を、一度は見たいという人も多いのではないでしょうか。

その特徴的な、色鮮やかなメタリックブルー。 モルフォ蝶の羽は代表的な「構造色」と呼ばれるもので、実は青色は一切含まれていません。

モルフォ蝶の羽は、なんと実際には無色。光を受けると表面の鱗粉で干渉が起き、特定の波長だけを反射、強調。それが人の目に届くことで、角度によって色の変わる強い青色として認識されるのだそうで…なんとも不思議です。

2018年、トヨタの高級ブランド『レクサス』が、青色を使用せず、青く見える「ストラクチュラルブルー」を15年開発したことが話題に。

こちらの塗装が行われた特別仕様モデルは、なんと1500万円。 晴れた日の空の下や、ネオンの中を走ると、一体どんな風に輝くのか気になりますね。

LC特別仕様車“Structural Blue”

  その美しさから古くから人間の関心を集め、様々な研究がされてきたモルフォ蝶。 一方で、美しいものの宿命でしょうか、乱獲の憂き目にあいます。

アクセサリーの歴史においては、1924年に開催された大英帝国博覧会にて、バーミンガムのトーマス.L.モットが、植民地より採取したモルフォ蝶の羽を使ったアクセサリーを発表したことをきっかけに、アールデコ期のイギリスで、ブローチやイヤリングの製造技法として、大流行しました。    

先述したトーマス.L.モットや、ホフマンといったジュエラーによって製造されたモルフォ蝶アクセサリーは、小さな絵の背景に羽を使用する、あるいは着飾った女性の絵のドレスの表現に羽を使うなど、非常にユニークで美しいデザインのものが多く、その興味深い歴史とともに、現在も多くのコレクターを持ちます。

貴婦人や、カメオと合わせたものなど、イギリスらしいデザイン以外にも、南国をはじめとした世界各国のイメージが描かれ、中には日本をデザインしたエキゾチックなものも見られました。

  1950年代ごろまで製造されていましたが、その後、おそらく蝶保護の観点から見られなくなっていきます。

現代においては、一部の業者が、モルフォ蝶のアクセサリーを製造・販売しています。 バタフライファームと呼ばれる場所でモルフォ蝶を養殖し、自然に死んだ個体の羽を利用しているとのことですが、評価は分かれるところでしょう。

また、旅行のお土産として、モルフォ蝶の標本は長い間、現地で販売されてきました。

しかし、飛行技術が発展し、海外旅行者が50年前よりはるかに増えた今、土産として流通し続けると、捕獲される蝶の数は跳ね上がってしまいます…。

2000年ごろ、ワシントン条約により、ブラジルにおいては輸出禁止に、日本も輸入が禁止される経緯があったようです。

ただ、現在も、一部インターネットでは通販が行われているようですね。ブラジル以外の国からの輸入か、ファームからの輸入かは、定かではありません。

1980年代の私自身は、昆虫標本はほとんど見たことがありません。
中学生のころ、ヘルマン・ヘッセの『少年の日の思い出』を授業で習った際、みんなで昆虫標本を見に行った記憶があるので、今の10代、20代は、もうどういうものか分からない人も多いかもしれませんね。

自然保護の観点から、また、『ポケモン』のようなゲームの発展もあり、日本では、昆虫標本は過去のものとなりつつあると思います。

かつては、おそらくその命を奪う残酷さもエッセンスとして愛されていたのではないかと思いますが、現代にはそぐわなくなってきているかもしれません。

近年では、ゴシックなイメージを好む層からも人気のようで、標本のレプリカや、標本風のイラストなども販売されています。

Tapoli Vintage(オンラインショップ)では、主にアール・デコ期のイギリスで製造された、モルフォ蝶のヴィンテージアクセサリーを取り扱っています。

※後年製造されたものはお取り扱いしません。また、新しく製造して販売することは行いません。

その貴重な歴史ごと感じていただければと思います。

Tapoli Vintage(タポリヴィンテージ) オンラインショップ